遺留分侵害額請求とは
春日部市の相続専門美馬克康司法書士・行政書士事務所
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メールはこちら遺留分は、配偶者・子(直系卑属)、または父母・祖父母(直系尊属)に法律が保障する最低限の取り分です。兄弟姉妹には遺留分はありません。
全体の遺留分の割合は、子がいる場合は遺産の2分の1、子がいなくて直系尊属だけが相続人のときは遺産の3分の1です。この総額を、それぞれの法定相続分に応じて按分します。たとえば、配偶者と子1人なら、配偶者の遺留分は4分の1、子の遺留分も4分の1という割合です。
減殺から「侵害額」に変更
以前は遺留分減殺請求と呼ばれ、請求が通ると「もらい過ぎた人の持っている不動産や株を、現物で取り戻す」発想でした。これだと、受け取った人がすでに売ってしまっていた場合などに取引の安全が揺らぎます。そこで改正された民法では、「侵害額をお金で清算する」仕組みに変更されました。これが遺留分侵害額請求です。
- もらい過ぎた人(遺贈を受けた人・生前贈与を受けた人)は、原則として金銭で支払う義務を負います。
- 不動産や株そのものを返す必要は基本的にありません(当事者で合意すれば現物での調整も可能)です。
- 裁判所は事情に応じて分割払い(期限の猶予)や担保提供を命じられます。事業承継や自宅の維持に配慮するための仕組みです。
「財産そのものを奪い返す」から「お金で調整する」という変更で、これが最大の違いです。第三者との取引の安定と家族の生活の連続性を両立させる狙いがあります。
請求できる人と請求する相手
請求できる人
遺留分がある相続人(配偶者・子、子がいなければ直系尊属)です。兄弟姉妹は対象外です。
請求する相手
原則として、遺贈を受けた人(受遺者)や生前贈与を受けた人(受贈者)です。亡くなった方の遺言や贈与で取り分が削られた相手へ請求します。物を買い取った第三者の購入者には請求しません。
遺留分算定の基礎財産を算出
遺留分の計算は、遺留分算定の基礎財産を出すところからはじまります。
基礎財産 = 相続開始時の財産の価額+(加算すべき生前贈与の価額)-(相続債務の全額)
- 相続開始時の財産:現金・不動産・株などを相続開始時点の時価で評価します。
- 加算すべき生前贈与:原則相続開始前3年以内の贈与を足します。 例外として、相続人への贈与で、双方が遺留分を害することを知っていたようなケースは3年より前でも加算対象です。
- 相続債務:借入金・未納税・未払い医療費などは全額差引きます。
こうして出た基礎財産に、各人の遺留分割合を掛け、さらに実際にもらっている遺産・贈与等を控除すると、侵害額(不足分)がわかります。これが請求できる上限額です。
責任の順序と負担の割合
複数の相手から取り戻す場面では、請求の当たり先にルールがあります。
- 遺贈を受けた人が先です。
- それでも足りなければ、生前贈与を受けた人へ請求します。生前贈与については新しい贈与から順に直近から負担します。
- 同時期に複数いれば、それぞれが受けた価額に比例して負担します。
- 受贈者の責任は、原則として現に残っている利益の範囲に限られます。
期間の制限
遺留分侵害額請求権は、「相続の開始」と「侵害を知った時」から1年で時効となります。そして相続開始から10年で権利そのものが消滅(除斥期間)。 通知だけで安心せず、交渉が長引くときは調停申立てや訴訟提起で時効を確実に止める運用が安全です。
遺留分侵害額請求の法的性質
この権利は、相手にお金を払ってもらうための個人的な権利(債権)です。請求の行使によって、初めていくら払ってほしい、という金銭債権が成立するということです。不動産そのものを奪い返す権利ではないので、第三者の取引は原則守られるということが、新制度の骨格なのです。
裁判所が分割払いや担保提供を命じられるのも、債権だからこそできる調整です。
はじめての相続《民法解説》は、掲載日時点における法令等に基づき解説しております。できるだけ最新の情報で掲載しておりますが、掲載後に法令の改正等があった場合はご容赦ください。

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