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遺留分の金額の計算方法と実務のポイント

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はじめての相続《民法解説》遺留分の金額の計算方法と実務のポイント

遺留分とは、相続人の中でも配偶者や子など、法律で保護された人が最低限もらえる相続分です。たとえば、遺言で「全財産を第三者に渡す」と書かれていたとしても、遺留分の権利がある相続人は、一定の割合までは取り戻すことができます。
この制度は、被相続人(亡くなった方)が残した財産の分配において、家族の生活基盤を守るための安全装置のような役割を果たしています。

遺留分算定の基礎となる財産

遺留分を計算するには、まず「遺留分算定の基礎財産」を求めます。これは次のような計算式で出します。

相続開始時にあった財産の価額(積極財産)+ 贈与された財産の価額(加算分)- 相続債務の全額 = 遺留分算定の基礎財産

積極財産:現金、不動産、株式など、亡くなった時点で所有していた財産の評価額
加算分:生前贈与や特別受益など、一定の条件に当てはまる贈与の価額
相続債務:借金、未払い金、葬儀費用など、相続財産の負担となるもの(ただし、墓地や仏具の費用は含まない)

この基礎財産をもとに、遺留分の割合を掛けて金額を算出します。遺留分割合は、兄弟姉妹を除く相続人に認められ、配偶者や子は法定相続分の2分の1が遺留分の目安です。

兄弟姉妹およびその代襲者には遺留分がありません。
また、相続人から廃除された者、欠格となった者、放棄した者にも遺留分は認められません。

加算される贈与の範囲

原則として、相続開始前3年以内の贈与

民法1044条1項により、相続開始前3年間に行われた贈与は、原則として全額を基礎財産に加算します。これにより、生前贈与で遺留分を減らそうとする行為に対して、より長い期間さかのぼって請求できるようになりました。

例外として3年以上前でも加算

民法1044条2項では、3年以上前でも次の条件を満たせば加算対象となります。

  1. 贈与を受けた人が相続人であること
  2. 贈与当時、贈与者と受贈者が「この贈与が遺留分を侵害することを知っていた」こと

この場合、極端な例として10年以上前の贈与でも加算される可能性があります。改正前のような「19年前でも対象になった」判例も、この例外の枠組みで説明できます。

負担付贈与

贈与の代わりに何らかの義務(介護、ローン返済など)を負う負担付き贈与は、贈与額からその負担分を差し引いた金額を加算します。

たとえば、1000万円の不動産を贈与し、受贈者が300万円のローンを引き継ぐ場合、加算額は700万円となります。

特別受益

相続人のうち特定の人が、生前に特別な財産を受け取っている場合、その価額を遺産に持ち戻して計算します。

  • 結婚や養子縁組のための資金
  • 住宅取得資金
  • 事業資金

これにより、生前に多額の援助を受けた相続人だけが不当に得をしないように調整します。

不当な対価による有償行為

売買契約などの有償取引でも、著しく安い価格で財産を譲った場合、その差額は贈与とみなされ加算対象になります。

たとえば、1000万円の土地を200万円で譲渡し、その差額800万円を贈与とみなします。

評価の基準時

財産の価額は原則として相続開始時の時価で評価します。ただし、金銭の贈与の場合は、贈与時の金額を相続開始時の貨幣価値に換算して評価します。

実務上の注意

  • 3年ルールにより、従来よりも過去の贈与が請求対象になる可能性が高まりました。
  • 贈与契約書や送金記録などの証拠が重要です。
  • 不動産の評価には専門鑑定が必要になることもあります。
  • 遺言書作成時は遺留分への影響を必ず確認すべきです。

改正民法によって、遺留分計算における贈与加算の範囲は大きく拡大し、「原則3年・例外でそれ以上」となりました。生前贈与や遺言での財産処分を考える場合、このルールを無視すると後で大きなトラブルにつながります。

将来の相続で紛争を避けるためには、早めに専門家と一緒に現状の財産と過去の贈与を整理しておくことが不可欠です。

遺留分侵害額請求は、計算のために法律知識と財産評価の両方が必要になります。司法書士などの専門家に相談して、基礎財産の正確な算定、贈与の加算可否の判断、証拠収集と請求手続きのサポートなどができて、紛争を未然に防げるようにするのがおすすめです。

本記事作成美馬克康司法書士・行政書士

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