048-970-8046

営業時間8:30~18:30

土日祝営業の年中無休

東武スカイツリーライン せんげん台駅 西口1分

相続人がいないとき(相続人不存在の制度)

春日部市の相続専門美馬克康司法書士・行政書士事務所

埼玉県越谷市千間台西1丁目12番地1ダイアパレスルネッサせんげん台506号

東武スカイツリーラインせんげん台駅 西口1分

営業時間8:30〜18:30
相続越谷春日部の美馬事務所の周辺地図

048-970-8046

メールはこちら
はじめての相続《民法解説》相続人がいないとき(相続人不存在の制度)

相続が開始したにもかかわらず、その被相続人に相続人がいるのかどうかが明らかでない場合、民法は「相続人の不存在」という特別な制度を用意しています。

ここで重要なのは、「相続人がいないことが確定している場合」ではなく、「相続人がいるかどうか分からない状態」を対象にしている点です。
たとえば、被相続人に配偶者や子がいるかどうかが不明で、戸籍上も最終的な相続人が確認できない場合がこれに当たります。

相続人不存在と不在者・失踪との違い

「相続人がいないかもしれない」という状況には次の二つがあります。

  1. 相続人の存否自体が不明な場合
    相続人不存在の制度(民法951条)
  2. 相続人はいるが、生死や所在が不明な場合
    不在者・失踪の制度(民法25条以下)

このような区別があります。

たとえば、戸籍上、相続人が存在しない、戸籍を追っても最終順位の相続人が確認できない、このような場合は相続人不存在に該当します。

一方で、戸籍上は相続人が存在する、ただしその人が生きているか分からない、行方不明、この場合は相続人不存在ではなく、不在者・失踪の問題として処理されます。

相続人不存在が問題となる典型例

戸籍上、最終順位の相続人が存在しない場合

民法上の相続順位は、① 配偶者(常に相続人)、② 第1順位:子(代襲相続を含む)、③ 第2順位:直系尊属、④ 第3順位:兄弟姉妹(代襲相続あり)、と定められています。

これらすべてを戸籍上調査しても、誰一人として相続人が確認できない場合に相続人不存在の制度が適用されます。

最終順位の相続人はいるが、相続資格を失っている場合

次のような場合も、結果として相続人不存在になります。

  • 相続欠格により資格を失っている
  • 相続人廃除によって資格を失っている
  • 相続放棄により、はじめから相続人でなかったものとされる

特に重要なのは、相続放棄がされた場合、代襲相続は生じないという点です。
そのため、兄弟姉妹が全員相続放棄をした場合、その子が代襲相続人になることはなく、結果として相続人不存在に至ることがあります。

相続人不存在の場合、相続財産はどうなるか

相続財産は法人になる

相続人のあることが明らかでない場合、被相続人の相続財産は、法律上当然に法人となります(民法951条)。ここでいう法人とは、会社のような法人ではなく、相続財産そのものが一つの独立した主体として扱われるという意味です。
特別な設立手続は不要で、相続開始時に、法律上当然に成立すると解されています。

民法951条
相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。

相続財産管理人の選任

相続財産が法人化されると、その管理のために家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。
相続財産管理人は次のような役割があります。

  • 相続財産の保存
  • 債権者への対応
  • 相続人の捜索
  • 清算手続の実行

この管理人は、相続人を前提とした代理人ではなく、相続財産法人の管理者という位置づけになります。

相続人があとから判明した場合

相続人不存在として手続が進んでいた場合でも、後に相続人がいることが明らかになれば、状況は変わります。

民法955条により、相続人が判明した場合 → 相続財産法人は初めから存在しなかったものとみなされます。ただし、相続財産管理人が権限内で行った行為の効力は否定されません。

つまり、管理人が適法に行った保存行為や支払行為は有効で、相続人は、その結果を引き継ぐことになります。

民法955条
相続人のあることが明らかになったときは、第951条の法人は、成立しなかったものとみなす。ただし、相続財産の清算人がその権限内でした行為の効力を妨げない。

不動産登記実務との関係

不動産については、「相続財産法人名義」とする特有の登記が行われます。

この場合、被相続人名義から法人への所有権移転登記は行わない、登記名義人の表示を「相続人不存在」と変更する、という扱いが実務上とられています。
原因日は、相続開始日(被相続人の死亡日)とされるのが原則です。

相続人不存在制度の本質

この制度の本質は、相続人がいるかどうか分からない状態で、財産を無主物にせず、債権者保護と財産保全を図るという点にあります。

相続人不存在は、「相続人がいないと確定した制度」ではなく、「相続人を探すための制度」であることが、最大のポイントです。

本記事作成美馬克康司法書士・行政書士

はじめての相続《民法解説》は、掲載日時点における法令等に基づき解説しております。できるだけ最新の情報で掲載しておりますが、掲載後に法令の改正等があった場合はご容赦ください。

  • 当事務所の感染症対策の ご案内
  • 当事務所が掲載された メディアのご案内
  • 明朗会計をお約束 定額料金のご案内
  • 春日部・せんげん台の相続専門美馬克康司法書士・行政書士事務所
  • 埼玉県越谷市千間台西1丁目12番地1
    ダイアパレスルネッサせんげん台506号
    せんげん台駅西口1分
  • 初回 相続相談 30分無料
  • 048-970-8046
  • 8:30〜18:30土日祝営業
  • メールのお問い合わせ