相続放棄の効果と注意点
春日部市の相続専門美馬克康司法書士・行政書士事務所
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メールはこちら相続放棄は、相続人にとって強力な選択肢です。正しく行えば、借金などのマイナスの財産を完全に断ち切ることができます。しかし同時に、放棄したあとどうなるのか、他の相続人にはどんな影響があるのかなど、理解しておくべき点が多くあります。
相続放棄の最大の効果
相続放棄が受理されると、相続人は法律上「はじめから相続人でなかったもの」とみなされます。この扱いが非常に重要です。
その効果によって、遺産は一切受け取らなくなる、借金も一切引き継がない、遺産分割協議に参加しなくなる、債権者から請求されても支払い義務はない、となります。つまり、「相続」に関わることから完全に外れることになります。
実際に相続放棄をしたあとに、被相続人の借金について債権者から連絡がくるかもしれません。しかし、相続放棄申述受理証明書を提示すれば、法的な請求は一切できなくなります。
相続放棄をしたのに請求され続ける、ということがあるかもしれませんが、相続放棄をした者は支払う義務は一切ありません。
相続放棄は「第三順位まで回っていく」ことがある
相続放棄をすると自分の相続分が消滅し、その分は他の相続人に移動します。
たとえば、亡くなった方(被相続人)に子が1人しかいない場合、そが相続放棄をした場合、相続の権利は子の子(被相続人の孫)に移動しない(代襲相続が発生しない)ため、次に相続の権利が移るのは被相続人の直系尊属(父母・祖父母)です。被相続人の直系尊属も亡くなっていた場合、次は被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。
子 → 直系尊属 → 兄弟姉妹 という順番で相続人が移動していきます。
相続分の計算の変動
被相続人A、相続人は妻B、長男C、次男Dというケースの例です。
| 妻B | 4分の2 |
| 長男C | 4分の1 |
| 次男D | 4分の1 |
ここで、長男Cが相続放棄をすると、次のように変わります。
長男Cは最初から相続人ではなかったことになり、相続分がゼロになります。
| 妻B | 2分の1 |
| 長男C | 0 |
| 次男D | 2分の1 |
相続放棄をしたのちに財産を触る行為
相続放棄をしたのちに気を付けなければならないのが、財産に手をつけないということです。
民法921条では、相続人が財産を処分する、勝手に使う、故意に隠す、といった行為をすると、相続を承認した(=単純承認をした)とみなす場合があると定めています。
- 預貯金の引き出しや解約
被相続人の預貯金を引き出したり、口座を解約したりする行為は、財産処分として単純承認が成立して相続放棄が無効となるおそれがあります。 - 不動産の売却や解体
被相続人の不動産を売却したり解体したりする行為は、財産処分として単純承認が成立して相続放棄が無効となるおそれがあります。 - 賃貸住宅の解約
被相続人が暮らしていた賃貸契約を解約する行為は、単純承認が成立して相続放棄が無効となるおそれがあります。 - 自動車の売却や名義変更
被相続人の自動車を売却したり名義を変更する行為は、単純承認が成立して相続放棄が無効となるおそれがあります。 - 債務の支払い
被相続人の借金を支払う行為は、財産処分として単純承認が成立して相続放棄が無効となるおそれがあります。
相続放棄前だけでなく、放棄後も相続財産の管理人ではない立場に戻るため、むやみに触らないことが重要です。相続放棄をした者の利益になることだけでなく、相続放棄をした者が被相続人の借金の支払いをした場合も単純承認として相続放棄が無効になる場合がありますので、支払い義務がないということを忘れないでください。
ただし、法律上相続人ではなくなったあとでも、実際には遺族として家や遺品の整理をせざるをえないケースはあります。たとえば、不動産を含む遺産の相続放棄後、次の相続人が決まるまでのあいだに自分の財産と同じように管理しなければなりません。これは、善管注意義務よりも、一段低い注意義務と解されています。
なお、形見分けは品々の価値によって考え方が異なります。一般的な通常の形見分けのものであれば、財産の処分にはあたらず、相続放棄はできるという考えです。しかし、いくら以上の価値があるなら財産と考える、というような線引きがあるわけではなく微妙なものです。
たとえば、被相続人が大事にしていたネクタイを引き取る行為は、形見分けとして成立していると考えてもよいでしょう。財産か形見分けか、というのは曖昧なところがありますので、専門家への相談も考えましょう。
相続放棄によって相続人が不在になる場合
相続放棄が続き、相続人がすべて不在になる場合があります。この場合、残された財産は相続財産法人という扱いになり、家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。
管理人が財産を整理し、債権者への弁済を行います。その後、残った財産があれば国庫に帰属します。一般の方には馴染みが薄い制度ですが、相続放棄が複数人に連続したときには、実際に起こり得る流れです。
はじめての相続《民法解説》は、掲載日時点における法令等に基づき解説しております。できるだけ最新の情報で掲載しておりますが、掲載後に法令の改正等があった場合はご容赦ください。

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